French silver ring

1900年頃〜1900年代中頃まで

フランスの北西部に位置する、ブルターニュ地方の象徴であるオコジョ(エルミーヌ/アーミン)がモチーフのシルバーリング。
ブルターニュはフランスの州として合併されるまでは独立国であり、ケルトの文化が色濃く残る魅力的な地域です。

オコジョ、ご存じでしょうか。現在は絶滅危惧種に指定されているイタチ科の動物で、日本では森の妖精などとよばれているんですね。
フランスではアーミンとよばれます。アーミンは夏と冬で毛皮の色が変わり、冬には真っ白な美しい被毛に覆われるのですが、常に尻尾の先だけが黒いのが特徴的です。その可愛らしい姿とは裏腹にかなり気の強い肉食動物なんです。

女公 アンヌ・ド・ブルターニュの紋章である、王冠とオコジョが立体的に施されたシルバーリング。不名誉よりも死を という彼女の格言は、追い詰められたアーミンが毛皮が汚れる湿原を渡るよりも命をかけて戦う事を選んだという逸話から生まれたんだそうです。

両腕にフルールドリス、その周りには綺麗なブルーのエナメルが施されていますが、どちらもトップに近い部分が欠けているのが少し残念です。

リング腕の片側に小さな凹みのようなものが見えます、こちらはフランスのシルバー製品に押されるホールマークで猪の頭部モチーフです。
イギリスのホールマークはリングの内側の指に当たる面に刻印され、年代や場所などが判別出来る複雑なシステムがありますが、フランスの金属ジュエリーはゴールドも、シルバーもリング腕の、外側に刻印され、またイギリス程細かい分類別のマークはありません。他によく見かけるのはゴールドの刻印で鷲の頭部、プラチナに刻印される犬の頭部などです。

過去に販売しました、サラマンダーのシルバーリングと全体的なデザインや構図がほぼ同じです。王冠にサラマンダーのデザインは同じくブルターニュ公のフランソワ一世の紋章として有名です。

フランソワ一世のサラマンダーも、アンヌ・ド・ブルターニュのアーミンも、とても人気のある紋章で男女問わずお勧めのシルバーリングです。

現在、銀座店にございます。
どうぞご覧くださいませ。

スタッフT

品番:R-1089
品名:sv.エナメルリング
国・時代:フランス 1900年頃
Sold
リングサイズ:約5号(サイズ直し不可)

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