Wooden Picture frame

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19世紀フランスのシックなフォトフレーム、インテリアに個性を添えるアイテムをご紹介。

艶のある黒が美しいフォトフレーム、ジェットや、ボグオークのような質感に見えますが、こちらはボア・デュルシという素材。
ボア・デュルシは1855年フランスで、フランソワ・シャルル・ルパージが発明した合成素材です。

この原料が現代の感覚ではなかなか珍しく、初期の頃にはエボニーやローズウッドの木粉に動物の血などを使用した液体が混ぜられており、出来たベースを金型に入れて高温で熱し冷やし固める事で製品として形成するというものでした。

発明者のフランソワ・シャルル・ルパージは木や革、骨などに替わる新素材として売り出し、材料の安さや、成形のしやすさで、安価に装飾的な作品が作れる事が最大の魅力でした。

モーニングジュエリーが流行していたヴィクトリア時代のイギリスで、ジェットの代用として使われる事もあったようです。
この素材を使って作られたのは主に、日用品などの小物類で、肖像の壁掛けや、今回ご紹介のフレーム、装飾的なインク壺などのデスク周りの品で、のちにはブローチなどのアクセサリーまで幅広いアイテムが作られていました。その後、ベークライトや初期のプラスティックなどの登場により、1920年代には生産が終了しています。

フレームのトップには神話の怪獣キマイラやヒポカムスのようなモチーフが立体的にデザインされています。
上半身は馬の様にも獅子の様にも見えますね、下半身は恐らくヘビでしょうか。ボア・デュルシの黒い艶との相性が抜群です。
縁のアシンメトリーな装飾も躍動的で素敵です。

裏には金属のカバーが付いています。

自立するようなスタンドはありませんが、壁に釘などを打って掛けられるようになっています。
フレームとしてだけでなく、寝かせて置いて、アクセサリーや小物のディスプレートレイとしてもいいですね。ただ壁や棚に立てかけるだけで、一気にクールでシックな空間を演出してくれるアイテムです。

青山店にございます。

スタッフT

品名:木製フレーム
国・時代(推定):フランス 19世紀後期
税込価格:165,000-

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