Roman Mosaic Brooch

クラシックな装いに、色使いが美しいモザイクブローチをご紹介致します。

マイクロモザイクはわずか1㎜程度の様々な色のガラス片を組み合わせ、敷き詰めて絵画のような絵を描く高度な技法。

イタリアのローマで栄え、19世紀頃には多くの工房で近隣諸国からの旅行者向けのお土産品等も作られるようになり一般にも広く伝わりました。

楕円の中央に鳩、薔薇、勿忘草が描かれ、デザインとしては典型的なもので、シンプルなデザイン。2人のイタリア旅行の思いでとして手に入れた物なのでしょうか、それとも大切な方への愛の証として贈られたのでしょうか。ヴィクトリア時代に流行したセンチメンタルジュエリーで頻繁に用いられたモチーフですので、イギリス向けに作られたものかもしれません。
どこかほのぼのとした優しい雰囲気が感じられる作品です。

これだけの小さな場面にも関わらず、まるで絵画のように緻密に表現された大変に美しい作品、特にその色使いの素晴らしさには、芸術性の高さが感じられます。
小さな絵の中にこれだけたくさんの色を使いながら、派手過ぎず落ち着きのある優しい雰囲気にまとまっています。視覚的には立体的に表現されていますが、表面はあまり凸凹としておらず、つるっとした気持ちのいい触り心地で質の良さが感じられます。

裏面は針の状態も良く、蝶番もがたつきなどないしっかりとしたお作りです。
ゴールドのフレームはすっきりとシンプルなデザイン。

留め金は古いフックの形状ですので、装着時の落下防止にシリコンのストッパーを
お付けいたします。

ある程度の厚みがありますが、軽いので比較的薄手のショールやブラウスの襟元にお付け頂いても素敵です。
普段の装いにも合わせやすく、それでいてクラシカルで気品ある大人のエレガンスを纏ったブローチ。歴史と芸術を感じられ、技術の素晴らしい作品は沢山ありますが、それでいて気軽に身に着けられるお品物にはなかなか出会えないのではないでしょうか。使うほどに、愛着の湧くような永くおたのしみいただける作品でございます。